ジャラール・ウッディーン・ルーミー(Mawlānā Jalāl ad-Dīn Muḥammad Balkhī / Rūmī; 1207-1273)は、 ペルシア語文学史上最大の神秘主義詩人である。ルーミーは叙事詩、抒情詩、散文作品を遺したが、 ペルシア語による一大叙事詩作品『精神的マスナヴィー(Mathnawī-ye Maʻnawī/Masnavī-ye Maʻnavī)』は 「ペルシア語のクルアーン」とも称され、ペルシア語文化圏や欧米でその知名度は群を抜いている。
『精神的マスナヴィー』は、ルーミー以前から伝わっていた多くの逸話を用いて、 イスラーム神秘主義を庶民に向けてわかりやすく説いた神秘主義作品の傑作である。
本データベースはルーミーの没年に最も近い時期に編纂されたコニヤ版(Qūniyah, Konya)を基にしており、 2022年度中には第3巻までが完成の見込みである。
2021年度の段階では、1~数語・半句(メスラー)・行(ベイト)単位での検索とその表示が可能であり、 今後さらに制作と改良が進められる中で、 将来的には日本におけるペルシア文学・イスラーム思想研究に役立つツールとなることが期待される。